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秋から冬への健康管理 10コのドクターズ・アドバイス

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秋から冬への健康管理 10コのドクターズ・アドバイス

ドクターズアドバイスペピイ2010秋冬号

秋から冬への健康管理 10コのドクターズ・アドバイス

秋から冬への健康管理 10コのドクターズ・アドバイス

秋から冬へと、寒い季節の健康管理。気をつけたい病気は?
心がけたいケアは?愛犬の元気と健康を保つためのアドバイスです!

1.秋の換毛期は、冬毛を蓄える時期です。

犬には、オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)の両方を持つダブルコートと、上毛のみのシングルコート犬種がいます。ダブルコート犬種では一年に2回、春と秋に換毛期があります。秋の換毛期は、夏毛が抜けて、寒さから体を守るために、綿毛のような下毛がびっしりと密生した冬毛に生え替わります。抜け毛は春ほど大量ではありませんが、こまめなブラッシングで、抜け毛を取り除くとともに、皮膚を刺激して、被毛や皮膚の新陳代謝を高めてあげましょう。

2.気温低下が引き金で、発症したり、悪化しやすい病気も。

それとともに、冬毛を蓄えるために気をつけたいのが栄養管理です。健康な皮膚と被毛つくるためには、必須アミノ酸を含むタンパク質を十分に摂ること、そして必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸(※1)とオメガ6脂肪酸(※2)のバランスの良い摂取が不可欠です。

  1. (※1)魚油に含まれるDHAやEPA、アマニ油、エゴマ油などに含まれます。
  2. (※2)コーン油、大豆油、ごま油など、ほとんどの植物油に含まれます。
 

急激な冷え込みなど寒暖の差が激しいと、心臓に大きな負担がかかり、慢性の心不全を持つ犬などは咳が激しくなったり、時には肺水腫を起こしやすくなることも。

また寒い時期は、飲水量が減って、膀胱炎や尿石症など、泌尿器系の病気が増える季節です。愛犬が、いつでも新鮮な水を飲めるようにしておきましょう。とくに外で排泄する習慣の犬は、飼い主さんが寒さで散歩を控えたりすると、排尿を我慢して、膀胱炎の原因になることもあります。室内でトイレができるようにしつけておくと安心です。

さらに、寒さで血液循環が悪くなり、関節の痛みが出ることもあります。関節がまだ温まっていない状態で、いきなり激しい運動をさせることは避けましょう。また、日常生活でも、滑りやすいフローリングの床にはカーペットを敷いたり、足の裏の毛が伸びていると滑りやすくなるので、定期的に刈ってあげるなど、愛犬の関節に負担がかからないように配慮してあげましょう。

3.抵抗力が低下する時期なので、ウイルス感染症に注意!

冬は気温の低下や空気の乾燥により、ウイルスが飛散しやすくなり、体内に取り込まれやすくなる時期です。また人間も動物も、鼻やのどの粘膜の働きが弱まり、細菌やウイルスに対する抵抗力が低下する時期でもあります。

この季節になると、私たち人の間でもインフルエンザが流行しますが、犬も体調を崩しやすく、ウイルスによる感染症に気をつける必要があります。病気への抵抗力が十分でない、初めて冬を迎える子犬は、とくに注意してください。ウイルス感染症のなかには、命にかかわる危険な病気もあります。ワクチン接種を忘れずに。

4.エアコン完備の住環境では、ノミは通年の予防と対策を。

ノミは春や夏の暖かい時期だけを気をつければいいと思いがちですが、ノミは気温が3℃以上あれば活動・繁殖が可能です。エアコン完備で室内が一定温度以上に保たれている最近の住環境では、通年の予防と対策が望まれます。

成虫が見られない時期でも、家の中ではペットの周囲で卵やさなぎの状態で潜んでいます。成虫だけでなく、卵や幼虫にも効果のある駆除剤もありますので、獣医師と相談して総合的な予防を心がけましょう。

5.「犬は寒さに強い」という思い込みは危険かも。

室外飼育の場合は、犬小屋の入口を仕切りで覆って、風の吹き込みを防いだり、敷物を入れるなどの防寒対策を。夜間だけ玄関に入れるのも良い方法です。

室内飼育の場合も、エアコンや暖房器具の温度調節に注意してください。温かい空気は上に上にあがるので、犬たちのいる床付近は意外と寒い可能性があります。また、暖房を切った夜間との温度差が大きいと、ストレスの原因にもなりますし、散歩などで屋外に出たときの極端な温度差もよくありません。高齢の犬や慢性の疾患を持つ場合は、とくに注意が必要です。

一般に「犬は寒さに強い!」といわれますが、冷暖房の効いた快適な室内で暮らす犬のなかには、明瞭な換毛期がなく、一年中、抜け毛が続くケースも増えているようです。冬毛がしっかり生えていないので、寒さは苦手です。愛犬が寒がるようなら、外出時は衣類の着用を。

6.犬フィラリア症の予防は、蚊がいなくなってからも。

犬フィラリア症は、蚊が媒介しましたが、秋になり蚊が見られなくなっても、最低1~2ヶ月の間は、継続して予防が必要です(地域差がありますが、11月~12月頃までが目安)。月1回飲む予防薬(※)は1ヵ月間効果が持続するものではなく、犬の皮下や筋肉に入り込んだ幼虫を駆除するための薬だからです。

適切な回数と時期、予防を行うことで、犬フィラリア症はほぼ完璧に防ぐことができます。

  1. (※)スポットタイプ(滴下式)や注射タイプの予防薬をご利用の場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。
7.誤飲や感電、家の中は危険がいっぱい。

植物のなかには、犬が口にすると中毒を起こすものがあります。例えば、ポインセチア、ジャスミン、アサガオ(種子)、アボカド(種、皮)、ヒヤシンス、シクラメンなど。これからの季節、特にポインセチアやシクラメンなどは身近な鉢花なので、気をつけて。

植物以外にも、ビニール、食品用ラップ、ストッキング、ボタン、針や糸、たばこ、薬、殺虫剤など、暮らしのなかには口にすると危険なものが数多くあります。

多い事故としては人間用の風邪薬や鎮痛剤を食べたり、熱冷まし用保冷剤をかじって中の不凍液を食べたり、ガーデニング人気のなかで、ナメクジ駆除剤を口にするケースも。薬の管理と駆除剤などの散布には細心の注意を払ってください。

何でもおもちゃにする子犬はとくに要注意!電気コードやコンセントをかじって、感電事故を招くこともあるので、コードにカバーを付けるなど対策を。

8.散歩のおサボりはいけません!

寒くても、年齢や健康状態に応じた適切な運動は欠かせません。寒さが苦手な犬は、衣服で防寒対策をして散歩に出かけましょう。

また、だんだん日が短くなるので、暗い夜間の散歩は気をつけて。車からは小さい犬は見つけにくく、交通事故の危険も高くなります。どんなときも、必ずリードを着用してください。

9.やけどや火事など、暖房器具に注意して!

暖房器具によるやけどや火事などにも、注意してください。ストーブに近づきすぎて被毛をこがしたり、ペットヒーターに長時間接触して低音やけどを負うことも。

また電気コードを引っかけてストーブを倒したり、ストーブの近くで布製のおもちゃで遊んだりすれば、火事の原因にもなりかねません。一緒にそばにいられないときや、いたずら盛りの子犬がいる場合には、ケージやサークルに入れておきましょう。

10.冬太りには、理由があります。

冬は、寒さから身を守るために、体が脂肪を蓄積しやすくなります。しかも、体温を維持するためのエネルギー消費も暖房の効いた室内飼育では期待できません。そのうえ、寒いから散歩もつい短縮しがち。油断すると太る要因がいくつもあるわけです。

食欲が増進する秋冬ですが、与えすぎは厳禁です。とくに、高カロリーな人間の食べ物やお菓子は与えないこと。栄養面でもしつけの面でもよくありません。食事も年齢や健康状態に応じてカロリーや量を考え、バランスよく与えるようにしましょう。